今まで「政教分離」の法の元で政治と宗教は不干渉だったのに、厚生労働省の出した宗教二世のガイドラインは宗教の動向を監視するものであり、今回のガイドラインは「政教分離」破ってるけれど法律違反じゃないか。
と思いましたが「政教分離」の法をよくよく見るとガイドラインは法破ってませんでした。
政教分離について
故・安倍元総理の国葬が宗教色を取り入れなかった理由は政教分離してるからでした。政教分離とは大雑把に言えば宗教と政治の機能が交ることなく独立して運営されることで、宗教的思想に寄らず人情に則って公正に政治国家を運用している日本を一言で言い表せる言葉です。外国の人に日本を紹介する際によく使われる言葉ですね。
「政教分離」とは 以下の二つの法令を指して「政教分離」と言われる ・憲法20条1項「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」 ・憲法20条3項「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」 要約 ①宗教団体は国から優遇されてはならない。 ②宗教団体の利益のために政治の権力を使ってはいけない。 ③国を代表する機関(省庁、県庁等)は宗教教育や活動をしてはいけない。 |
故・安倍元総理は統一教会に対してエールを送るビデオを撮って渡してました。「元」総理にしろ政治的発言力を明らかに行使しているので②宗教団体の利益のために政治の権力を使っていることになり、違反してますね。故・安倍元総理、政教分離破ってるやないか、おいおい。
厚生労働省が宗教二世へのガイドラインを出した件について思うこと
厚生労働省が宗教二世へのガイドラインを作成して児童相談所と自治体に配布しました。www.yomiuri.co.jp |
私の政教分離の誤解
あれ? そういや日本は政教分離だから厚生労働省が宗教教育を取り締まるのはそもそも法律違反になるんじゃないかな。改正したのかな。と思って政教分離を調べました。上記「政教分離」要約より ①宗教団体は国から優遇されてはならない。 ②宗教団体の利益のために政治の権力を使ってはいけない。 ③国を代表する機関(省庁、県庁等)は宗教教育や活動をしてはいけない。 |
政治が宗教の「地獄」観を否定
個人的にここが一番ヤバいと思いました。ガイドラインの心理的虐待の所に、
・「地獄に落ちる」と脅して宗教活動への参加を強要
とあります。
このガイドラインを満たして相談してくる二世信者は下記の条件を持っていると思われます。
・自身が宗教の二世以降である。 ・教義に地獄の存在がある。 ・宗教活動をすることがある。 ・宗教活動を誘ってくる信者に嫌気が差している。 |
全宗教が地獄の存在を使って教義を立てているので、実質、全宗教がターゲット圏内に入っています。やべえ。
厚生労働省はガイドラインを違反した宗教には行政指導に躊躇せず踏み切ると明言しています。二世信者を抱える日本全土の宗教は潰す、高齢の一世信者だけを抱えてゆっくり消えていけ、という意思を感じ取れます。凄まじいガイドラインができましたね。
神道では生き神だけど今は「日本の象徴」という位置づけの一般人である天皇をニュースで取り上げるのは、神道信者にとっては公的機関による宗教放送になるので政教分離的にはどうなのか。戦中に神道でフィーバーしてたこともあるし、戦中世代の人達が生きている間はその人たちのために、神道に対しては政教分離は見逃されているんじゃないかと以前から言われていました。(ここは厳密には政教分離には差しさわりないです。厚生労働省はテレビ局を指導してはいますが国を代表する機関としてテレビ局を運営しているわけではないので、テレビ報道は政治とは関係せず、政教分離には差しさわりないです)
しかし今件の凄まじいガイドラインでは神道も明らかにターゲット圏内です。ヤバいですね。
今件のガイドラインが作られた原因は統一教会が政治活動の邪魔になると政治家が判断したからです。統一教会の角を潰して、ついでにエホバの角を潰して、政治活動に差し障りなくしようという目的があります。政府がその目的を脱してガイドラインの拡大解釈に勤しんで本当に日本に在住する全宗教をぶっ潰しにかかるかどうか。今後の動向が楽しみです。