なぜか大抵のカルトは終末論を採用しています。
終末論とは、神にとって現代は倫理的に荒廃して見るに堪えないので世界の終りの日(終末)に一部の聖人を除いて全てを滅ぼす、という論です。明日にも世界の終わりが来るかもしれないので、それに備えて備蓄したり早く徳を積んで聖人に至ったりしよう、という風に教団は信者に説いています。
終末論のタイプ
終末論には大雑把に二つのタイプがあります。期限型:世界の終わりの日にちが決まっている。
不明型:世界の終わりがいつかわからない。
終末論期限型の信者の思考 終末前:決められた終末の日に向けて備蓄や善行に励もう。 終末後:教団の我々の願いが聞き届けられた。我々の信仰が薄れる前に教祖が次の終末の日を予言された。 終末論期限型について思う所 |
終末論不明型の信者の思考 いつ来るかわからない終末の日に備えて備蓄や善行に励もう。 終末論不明型について思う所 |
終末論を信じている人の実例
終末論は上記のような感じに論理が破綻していて、聞くだに馬鹿々々しいです。もし終末論を信じているとしたら、頭の論理的な回路がおかしいと自分から言っているようなものです。しかし信じられないことに本当にこの終末論を信じている団体も信者も実在します。ヘヴンズ・ゲート事件
1997年アメリカにて、地球がリセット(一掃)される前にヘール・ボップ彗星と共にやってくる宇宙船に魂を載せるため、宗教団体ヘヴンズ・ゲートの指導者アップルホワイトと38人の信者が計画的に集団自殺(洗脳による殺人と同じ意味)を遂げた事件。
ヘヴンズ・ゲート事件はカルトの悪性を世界に知らしめた有名な事件。
指導者アップルホワイトの思想スピーチ
https://youtu.be/AqSZhwu1Rwo
https://youtu.be/rZnBkdFooFU
私の実例。末日聖徒イエス・キリスト教会
私が所属していた末日聖徒イエス・キリスト教会では終末論不明型が信じられていました。信者の皆は教会で言われる終末論不明型については、思考が忙殺されるほど数多くの教義の中の一つとして埋もれつつも、気持ちだけは本気で信じられている教義、という感じでした。つまり深くは考えてないけど実際に正しいことだと信じてはいる教義です。(まあ信者は「幼子のような信仰」を持って、教義に対して疑念を抱かないで無心で守るのが美徳だと常日頃から教えられてるんで、「自分はわかんないけど教会が言うから正しい」っていう思考回路になっている人が大半ではあります)
私は信者に「いや終末論はあからさまにおかしい」と上記の内容を伝えたのですが、大半の信者は自分の思考を捨てているらしく、教会はこういう風に素晴らしいと論点をすり替えて話を聞こうとしませんでした。一人の高校生の信者が聞いてくれましたが、教会ヘイトが爆増して人格を持ち崩してて、私は正直少し後悔しました。